Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠3

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme

Aozora Bunko

、

「何の御用ですか聞いてごらん、お門違いではございませんかと尋ねてごらん」

それで女中が出て行きましたが、暫くたってまた引返し、

「旦那様へ、このお手紙をお目にかけさえすればわかるからと申しました、お客様は女の方でございます」

一封の手紙を取次いだからお絹はそれを取って見ると、長者町の道庵先生からであります。

封を切って読んでみると、その文面は、かねてお預け申してあった娘を、この手紙を持った人が迎えに行くから渡してやってくれ、お礼には後で拙者が出るからということでありました。まさしく道庵先生の筆に違いないけれど、お絹はわざとらしく解せないような顔をして、クルクルと巻いてしまい、それを女中に突き返すようにして、

「どうも、お手紙の筋は手前共の主人にはよくわかり兼ねますから、お返事の致し様がございませんとそう言って、この手紙を返してやってごらん」

「畏まりました」

女中はまた出て行きました。なんと言って来るか知らんとお絹は、煙草の煙を吹いておりました。

「旦那様」

またまた取次の女中がやって来ました。

「帰ったかい」

「いいえ、お客様は、そんなはずがないと申しておりまして、とにかく御主人様にお目にかかった上で、お門違いならお門違いのようにお詫びを致しますからと言って動きませんのでございます」