Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠3

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme

Aozora Bunko

お絹とお松とには正式の手形、米友はその従者として正当に関所を越えることのできるように手続が出来ました。箱惣の家にいる時分に、ひまにまかせて米友は自分で工夫して、自分が名をつけた杖槍。槍の穂だけを取りはずして込のところを摺り上げ、それをいつでも柄の中へ箝め込むことができるようにして、穂を懐中に入れておき、柄は杖にしてついて歩き、いざという場合には、それを仕込んで咄嗟の間に槍にしてしまうという武器が出来たから、米友はそれを持って、頭には笠をかぶり首根ッ子へ風呂敷包を背負って、お絹とお松との駕籠のすぐあとへついて出かけました。米友のその風采はお絹をもお松をも笑わせました。

それより三日目に両国の女軽業の見世物が開けて、銀床に附ききりであったお角も、どうしても小屋へ帰らなければならなくなりました。その隙を見てがんりきが根岸のお絹の住居へ駈けつけて見ると戸が閉っていました。

「失策った」

急いで取って返して旅の仕度をしているところへ、折悪しくお角が帰って来ました。

「お前さん、何をしているの」

「ナニ、その、ちっとばかり」

「足ごしらえをしてどこかへおいでなさるの」