Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠3

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme

Aozora Bunko

国内のことに空しく慷慨悲憤している連中などの、梯子をかけても及ばないところにその着眼と規模とがあって、長崎の微々たる小吏でありながら、諸侯の力を借りずに独力でもって大事を行うほどの実力を持っていたから、それで怖れられたのです。けれどもその秋帆とても、もう罪(?)を赦されて、江川太郎左衛門を助けていろいろ熱心にその研究をつづけている時分のことであったから、なにもいまさらその祟りが駒井能登守へ報って来るという理由はないことなのであります。

とにもかくにも、こんな風評の間に送られて、行先ではまた神尾あたりの、あんな悪感情に迎えられて甲府へ乗り込む若い支配の前途も多事でないことはありません。

その行列は存外手軽で、僅かに与力同心と小者の類と同勢十人足らずで、甲州街道を上って行きました。

甲府の城内へも、いつ出かけていつ到着するという沙汰なしに出かけましたから、出迎えの来るべき模様もありません。

駒井能登守は若くてそうして美男でありました。大森か川崎あたりまで遠乗りをするくらいの心持で、陣笠をかぶり馬乗袴を穿いて、十人足らずの一行と共に駒木野の関所へかかって来ました。