Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
「それはそうであったかも知らぬ、それを事実とすれば信長というものがあまりに弱い、少なくとも木下藤吉郎を家来に持っていた信長、味方の全軍が覆没しても驚かず、桶狭間で泰然としていた信長、たとえ一目なり二目なり置いていたとはいえ、そう無惨な敗れを取るようなこともなかったろうと思う」
「どうして、今川義元や斎藤道三、或いは浅井朝倉あたりとは相手が違う、謙信があの勢いでもって、北国から雪崩の如く一瀉千里で下って来て見給え、木下藤吉郎なんぞも、まだ芽生のうちに押しつぶされて安土の城が粉のようになって飛ぶ。謙信をもう少し生かしておいて、あの勝負だけはやらせてみたかった」
「ところで、そうなると、武田信玄が黙って見てはいない。信玄と謙信とは、今いう通り型が違って力は互角であったけれども、気位の上では信玄は謙信を白い眼で見ていたようなところがあるわい。謙信を都へ上せて織田と噛み合わせたそのあとで、ねちりねちりと道草を食って腹を太らせながら乗り込んで行くという、しぶとい芸当をやるのがこの入道だ。不幸にしてその時は、あんまり坊主の当り年でなかったと見え、武田入道が亡くなる間もなく上杉入道がなくなった」