Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠3

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme

Aozora Bunko

「では大事に持っておいで。そうして三日たったらきっと返してくれるだろうね」

「それはもう間違いはございません」

「刀や脇差は幾本も幾本もあるのだけれど、この一腰はお父様が、わけても大事にしておいでなのだから」

「それは、もうよく存じておりまする、三日たてば間違いなくお返し申しまする」

幸内の前へお銀様は、手ずから長い桐の箱をさしおきました。

「これはどうも有難う存じます、お嬢様のおかげで日頃の望みが叶いまして、こんな嬉しいことはござりませぬ」

幸内は箱の上へお辞儀をしました。

「幸内」

「はい」

「お前がこの間つれて来た、あの娘はどうしています」

「へい、あれはおばさんに願ってお屋敷へ御奉公を致すようになりました」

「あれはお前、お前が前から知っていた子ではないの」

「いいえ、そんなことはございませぬ」

「では、あの山で初めて会ったのかい」

「左様でござります」

「その後、お前はあの娘と口を利きましたか」

「いいえ、あれからまだ会いませんでございます」

「あの娘は容貌がよい子でしたね」

「どうでございましたか」

「あんなことを言っている、あの娘は綺麗な子であったわいな」

「面つきは、そんなでございましたか知ら。