Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
「はははは、笑あせやがら」
なんと思ったか米友はカラカラと笑い出して、
「でえだらぼっちなんというものは見たことも聞いたこともねえんだ、でえだらぼっちが来たからったっても、なにもそんなに驚くことはあるめえじゃねえか」
と言いました。何か米友はそのでえだらぼっちについて腑に落ちないことがあるようです。
「そのでえだらぼっちが喧嘩に来るから、それを怖がっているような八幡様じゃあ、八幡様の有難味が薄いや、でえだらぼっちが来たら来たように、俺らがなんとかひとつ掛合ってみてやろうじゃねえか」
米友はしきりにでえだらぼっちのことを言って当のない臂を張ってみましたが、それも暫くすると、眠気に負けたらしく、羽目へ寄りかかってコクリコクリと漕ぎ出してしまいました。
「あ、眠っちゃいけねえんだ」
茶釜を溢れた沸湯が、炭火の上に落ちてチューと言った音で米友は眼を醒ましましたが、すぐにまた漕ぎはじめてしまいました。
やや暫く居眠りをしていた米友が、
「あ、また眠っちまった」
と言って二度目に眼をさました時は、何か気にかかるようなものがあるような様子です。
「はてな、今、足音がした、たしかにここで足音がしたに違えねえんだ」