Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
「兄貴、いろいろとお世話になったが、江戸へ出て一旗揚げるつもりだ。がんりきもここらが年貢の納め時だから、小商売の一つも始め、飯盛上りの女でも連合にして、これからは温和しく暮して行きてえものだと思わねえこともねえが、天道様がそうは卸してくれめえから、とてものことにまた逆戻りで、畳の上の往生は覚束ねえだろう。どっちが早いか知れねえが、なにぶんお頼み申すよ」
「なるほど、お前も腕一本取られたのがあきらめ時だ、江戸へ落着いたら、そんなことで畳の上の往生を専一に心がけてくんねえ。もしまた、自分はそのつもりでも、世間が承知しねえ時はまたその時の了簡だ」
「俺もその了簡で、これから生れ変るつもりだ」
「餞別というほどでもねえが、裏街道を通って萩原入りから大菩薩峠を越す時に、峠の上の妙見堂から丑寅の方に大きな栗の木があるから、その洞の下を五寸ばかり掘ってみてくれ、小商売の資本ぐらいはそこから出て来るだろう」
「せっかくだが、そいつはよそう、悪銭身に着かずということになると幸先がよくねえからな」
「悪銭というのもおかしなものだが、それじゃお前は性質のいい資本を持っているのかい」