Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
わたしの身体をみんなお殿様に差上げてしまえば、お殿様のお情けはきっとわたしにみんな下さるに違いない。奥方様には本当に申しわけがないけれども、お殿様をわたしの物にしてしまわなければ、わたしはのけものになってしまう」
お君の写真を見ている眼は、火が燃えるかと思われます。その口から言うことも、半ば呪いのような響でありました。お君が見ている写真というのは、最初にこの邸へ訪ねて来た時に、心あってか能登守より貰った奥方と二人立ちの写真でありました。能登守の立っている姿よりも、奥方の立ち姿がお君の的になっているのであります。
お君の姿がこの奥方の姿に似ているということは、能登守もそう思うし、家来たちもそう思うし、お君自身もまたそう思わないではないし、ことにお銀様の如きは、これがためにあらぬ嫉妬を起して、それは弁解しても釈けないことにまでなってしまいました。
「わたしも、明日からこの奥方様の通りに、片はずしに結って、この打掛を着てもよいと殿様がおっしゃった。奥方様がいらっしゃれば、奥方様の方からお許しをいただくのだけれども、ここでは殿様のお許しが出さえすれば、誰も不承知はないのだから、わたしは明日からそうしてしまおう。