Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme

Aozora Bunko

「どう致しまして、無礼をするなんぞと、そんなことがございますものですか、お女中がお一人では途中が案じられますから、こうしてお送り申し上げようと言うんでございます」

折助はこう言いました。

「わたしは、ほかに連れの者がある、それを待っているの故、お前方のお世話は要らぬ」

お銀様は、やはり叱るような言いぶりであります。折助どもは、お銀様が何か言い出すのを待っていたと言わぬばかりでしたから、

「そんなことをおっしゃらなくたっていいじゃあございませんか」

「無礼なことをすると許しませぬ」

お銀様は懐中へ手を入れました。その時に一人の折助が、横の方からお銀様の被っていた頭巾を引張りました。眼ばかり見えていたお銀様の面の口もとから額へかけて、斜めにその呪われた怖ろしい面が見えました。

「はははは」

と折助どもは声高く笑いました。歯をキリキリと噛み鳴らしたお銀様は、キラリ光るものを手に持っていました。

「やあ、危ねえ、刃物を持っている」

前後から五六人の折助が寄ってたかって、お銀様の持っていた懐剣を奪い取ろうとして、怪我をしたものもありました。

「面倒くさいから引担いでしまえ」