Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きめんじょうのひみつ

奇面城の秘密/夜光人間

江戸川 乱歩

Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme

Aozora Bunko

いま、ヘリコプターからおりたふたりは、これまで、かいだこともないような、においをもっている。

こいつはあやしいぞと、虎は考えたのでしょう。

星あかりですかして見ると、二ひきの大きな虎が、もう十メートルほどむこうまで近づいていました。

にせジャッキーとにせ五郎は、ピストルを持っていましたから、うまくうてば、それで虎を殺すことができるかもしれません。

しかし、そんなことをすれば、ピストルの音を敵に聞かれますし、虎の死がいがのこるので、たちまちあやしまれて、せっかく、ここまでのりこんできた苦心が、水のあわになってしまいます。逃げるほかはありません。うまく木の上にでものぼれば、難をのがれられるかもしれないのです。

そこでふたりは、虎とはんたいのほうへ、いちもくさんにかけだしたのです。

「アッ、走っちゃいけないッ。」

ポケット小僧があわてて叫びましたが、もうおそい。そのときは、もう、虎もかけだしていたのです。

猛獣に出あったときは、じっとしていなければいけない、ということを、ふたりのおとなは忘れてしまったのです。

じっとしていれば、虎のほうでもにらんでいるばかりですが、走りだしたら、虎はいっぺんにとびかかってきます。