Japanische Klassiker mit Furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme
いざというときには、くさりがはずれて、大岩が、谷そこへ落ちる、しかけになっていたのでしょう。
谷は何十メートルともしれない深さです。そのはるか下に川が流れているらしく、ごうごうという水音が聞こえています。
谷の幅は三メートル。走り幅とびの選手ならとびこせるかもしれませんが、ふつうの人には、とてもとべるものではありません。ちょっとでもまちがえば、深い谷そこに落ちて、命をうしなうことがわかっているのですから、選手だって、ここをとぶ気にはなれないかもしれません。
四十面相は、とうとうさいごの手段をとりました。洞窟の中とそととの連絡を、まったく、たちきってしまったのです。
こうすれば、そとからせめこむことは、ぜったいにできませんから、いちおう安心ですが、そのかわり、四十面相と、あの美しい女の人と十人の部下は、洞窟の中にとじこめられて、いつまでもそとへ出ることができないのです。そのうちに、食糧がなくなってくるでしょう。しかし、どこからも、食糧をはこぶみちはありません。一月もしないうちに、みんな、うえ死にをしてしまうかもしれないのです。
にせのジャッキーや、五郎や、五人のにせものの部下や、ポケット小僧までも、四十面相と運命をともにして、うえ死にしなければならなのでしょうか。