Japanische Klassiker mit Furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme
二本わたせば、その上をはって通ることができる。」
中村警部のさしずで、一本の木に六人ずつの警官がとりついて、かけ声いさましく、谷のむこうがわへ、わたそうとしました。
× × ×
こちらは四十面相。いまにも二本の杉まるたがわたされそうになったので、いそいで命令をくだしました。
「さあ、いまだ。谷の岸までいって、まさかりで杉の木をたたき落とすのだッ。」
ところが、それを聞いても、まさかりを持った五郎は、にやにや笑っているばかりで、動くようすがありません。
「おいッ、五郎、どうしたんだ。おまえ、警官のピストルがこわいのかッ。」
四十面相は、やっきとなって、どなりつけました。しかし、五郎は、あいかわらず、にやにや笑っているばかりです。
「それじゃ、ジャッキー、おまえがやれ。五郎、そのまさかりをジャッキーにわたすんだッ。」
ジャッキーもへんじをしません。やっぱり、にやにや笑っているのです。
「ええ、いくじのないやつらだ。それじゃあ、おれがたたき落としてやる。さあ、まさかりをこっちへよこせ。」
四十面相が、五郎のほうへ近よろうとしますと、その前へジャッキーが立ちふさがって、とおせんぼうをしました。