Japanische Klassiker mit Furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme
青白く光った顔です。その中にふつうの人間の三倍もあるような、大きな二つの目が、まっ赤にかがやいています。赤い目の銀色の顔です。その顔ばかりが、宙に浮いているのです。
ケラ、ケラ、ケラ……。
その顔が、口をあいて笑いました。ああ、その口! 口の中は、まっ赤です。まるで火がもえているようです。
あまりの恐ろしさに、火の番のじいさんは、「ワアッ!」と叫んで、その場に、しりもちをついてしまいました。
すると、その叫び声におどろいたのか、銀色の顔は、パッとかき消すように見えなくなってしまいました。
じいさんは、やっと、腰をさすりながら立ちあがりました。そして、こんなきみのわるいところには、一刻もいられないというように、すたすたと歩きだしました。
ところが、二メートルも歩かないうちに、またしても、すぐ耳のそばで、ケラ、ケラ、ケラと、あの笑い声。ギョッとして、そのほうを見ますと、またしても、そこの黒板塀に、あの銀色の、まっ赤な目の顔が、あらわれていたではありませんか。
じいさんは、くぎづけになったように、そこに立ちすくんでしまいました。逃げたら、うしろから、グワッと、化けものに、かみつかれそうに思ったからです。