Japanische Klassiker mit Furigana
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ようかいはかせ
妖怪博士/青銅の魔人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 妖怪博士/青銅の魔人 (ようかいはかせ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.920 Zeichen · 421 Bildschirme
「オイッ、待てッ。」
警官がおそろしい声で、どなりました。
すると、その時、青服の大男が、とつぜん立ちどまって、クルッとこちらを向きました。首だけふりむくのでなくて、からだごとうしろをむいたのです。
月の光りが、怪人物の顔をまともに照らしました。
オオ、その顔。警官も店員たちも、その顔を一生忘れることはできないでしょう。
人間の顔ではない。青黒い金属のお面です。鉄のように黒くはない。銅像とそっくりの色なのです。青銅色というのでしょうか。
三角型をした大きな鼻、三日月型に笑っている口、目の玉はなくて、ただまっ黒な穴のように見える両眼、三千年前のエジプトの古墳からでも掘りだして来たような、世にも気味のわるいお面です。
三人はあまりのおそろしさに、釘づけになったように、そこに立ちすくんでしまいました。
聞こえます。自分たちの心臓の音ではありません。たしかに怪物のからだの中から、ひびいてくるのです。ギリギリ、ギリギリ、巨人が歯ぎしりをかむような歯車の音。
懐中時計が何十個あつまっても、こんな無気味な音をたてるはずはありません、怪人のからだの中に、なにかしら、そういう音をだすものがあるのです。