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Japanische Klassiker mit Furigana

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ようかいはかせ

妖怪博士/青銅の魔人

江戸川 乱歩

Lesen Sie 妖怪博士/青銅の魔人 (ようかいはかせ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.920 Zeichen · 421 Bildschirme

Aozora Bunko

すると、大入道のような大樹がムクムクとしげっているやみの中を、大小二つの人影が、物の怪のように走りさっていくのがながめられました。

小さいほうの黒い影が泰二君であることはわかっていますが、もう一つの大きい人影は、いったい何者でしょう。おかあさまは少しもごぞんじなかったのですけれど、それはあの蛭田博士なのでした。

博士はいつのまにか、相川邸の庭園にしのびこんで、泰二君がしゅびよく目的をはたすかどうかを、窓の外の暗やみから、リンのように光るおそろしい目で、じっと見まもっていたのでした。

泰二君が書類をぬすみだしますと、博士はその眼光をいっそうするどくし、催眠術の念力を強めて、泰二君に窓の外へ逃げだすようにと、無言の命令を伝えたのです。そして、とびだしてくる泰二君の手をとると、おそろしい勢いでやみの中をグングン走りだし、あらかじめあけておいた裏口から、どことも知れず逃げさってしまったのです。

蛭田博士は、泰二君のおとうさまのたいせつな書類を手に入れたら、もう泰二君に用はないはずではありませんか。書類だけ受けとって逃げだせばよいはずではありませんか。

しかし博士は泰二君の手をはなそうともしなかったのです。