Japanische Klassiker mit Furigana
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
Lesen Sie 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.333 Zeichen · 385 Bildschirme
僕は母を欺むく材料に自然から使われる自分を心苦しく思って、門を出る時振り返って見たら、母も叔母もまだこっちを見ていた。
途中まで来た頃、千代子は思い出したように突然とまって、「あっ高木さんを誘うのを忘れた」と云った。百代子はすぐ僕の顔を見た。僕は足の運びを止めたが、口は開かなかった。「もう好いじゃないの、ここまで来たんだから」と百代子が云った。「だってあたし先刻誘ってくれって頼まれたのよ」と千代子が云った。百代子はまた僕の顔を見て逡巡った。
「市さんあなた時計持っていらしって。今何時」
僕は時計を出して百代子に見せた。
「まだ間に合わない事はない。誘って来るなら来ると好い。僕は先へ行って待っているから」
「もう遅いわよあなた。高木さん、もしいらっしゃるつもりならきっと一人でもいらしってよ。後から忘れましたって詫まったらそれで好かないの」
姉妹は二三度押問答の末ついに後戻りをしない事にした。高木は百代子の予言通りまだ汽車の着かないうちに急ぎ足で構内へ這入って来て、姉妹に、どうも非道い、あれほど頼んでおくのにと云った。それから御母さんはと聞いた。最後に僕の方を向いて、先ほどはと愛想の好い挨拶をした。