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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひがんすぎまで

彼岸過迄

夏目 漱石

Lesen Sie 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.333 Zeichen · 385 Bildschirme

Aozora Bunko

僕は自分でそのつまらなさ加減をよく心得ていただけに、それをあえてする僕を自分で憎み自分で鞭うった。

僕は空威張を卑劣と同じく嫌う人間であるから、低くても小さくても、自分らしい自分を話すのを名誉と信じてなるべく隠さない。けれども、世の中で認めている偉い人とか高い人とかいうものは、ことごとく長火鉢や台所の卑しい人生の葛藤を超越しているのだろうか。僕はまだ学校を卒業したばかりの経験しか有たない青二才に過ぎないが、僕の知力と想像に訴えて考えたところでは、おそらくそんな偉い人高い人はいつの世にも存在していないのではなかろうか。僕は松本の叔父を尊敬している。けれども露骨なことを云えば、あの叔父のようなのは偉く見える人、高く見せる人と評すればそれで足りていると思う。僕は僕の敬愛する叔父に対しては偽物贋物の名を加える非礼と僻見とを憚かりたい。が、事実上彼は世俗に拘泥しない顔をして、腹の中で拘泥しているのである。小事に齷齪しない手を拱ぬいで、頭の奥で齷齪しているのである。外へ出さないだけが、普通より品が好いと云って僕は讃辞を呈したく思っている。そうしてその外へ出さないのは財産の御蔭、年齢の御蔭、学問と見識と修養の御蔭である。