Japanische Klassiker mit Furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme
」
叔母は拍子ぬけがして、自分で猪口に二、三杯酒を注いで飲んだ。叔母と叔父とは、年がそんなに違っていなかった。
お庄は叔父の寝相を真似をしながら、「どうすればあんなに正体なくなるんでしょう。」といってまだ笑っていた。
飯を済ましたところへ、小原という会社の男が遊びに来た。三十少し出たくらいの、色の蒼白い、敏捷こそうな目をした小柄の男で、給仕から仕上げたのだということを、お庄は後で聞いた。
「小崎さん今日は見えませんでしたね。」と小原は叔母が火を入れて出す手炙りの側へ、お庄が奥から持って来た座蒲団を敷いて、小綺麗な指頭で両切りの短く切ったのを、象牙のパイプに嵌めて喫みはじめた。お庄は古こびれたようなその顔を横から見ながら、時々傍を向いて何やら思い出し笑いをしていた。するうちに叔母に睨まれて奥の方へ逃げ込んで行った。
小原は袱紗に包んだ紙入れのなかから、女持ちの金時計を一つ鎖ごと取り出して、ランプの心を掻き立て、鎖の目方を引いたり型の説明をしたりして叔母に勧めていた。お庄も傍へ行って見た。その時計は同じ会社の上役の某という人の細君の持物であった。その女が花に負けて、一時の融通に質屋へ預けてあったのを、今度厭気がさして、質の直で売るのだということを、小原は繰り返して、出所の正しいことを証明した。