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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

四十六

」

「いいわねそんなこと……私は叔父さんにまた拵えてもらうから。」お庄は日焼けのしたような顔を手巾で拭いた。

「どこから捜して来たか、あの碧い石の入った大きい指環まで出して来て、指環というものはまだ嵌めたことがないで、少しお借り申したいなんてね。」と、母親は歯茎に泡を溜めながら言い立てた。

昨日から家中引っ掻き廻している、老婦の仕打ちが、母親にはくやしくもあった。

「どれさ。」と、お庄は邪慳そうに訊いた。

「ほれ、あの……いつか丸山さんとお対に、叔父さんが拵えたのがあるじゃないかえ。」母親は急き込んで、同じようなことを幾度も繰り返した。

四時ごろに、老婦は娘の意気な櫛などを挿し込んで、箪笥にきちんと錠を卸して、また病院の方へ出かけて行った。

四十六

三週間も経った。そのころには、病人の体もただ薬の灌腸や注射で保たしてあるくらいであった。頭脳がぼんやりして、言うことも辻褄が合わなかった。体が冷えて、爪に血の色が亡せて来ると、医師がやって来て注射を施した。患者はしばらくのまに渾身が暖まって来た。

「ことによると、今夜もたないかも知れませんよ。御親類へお報せになった方がよろしいでしょう。