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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「どうして辛抱しなかったの。」

「どうしてって、家の遠いのも厭だったし、姑という人が、物がたくさんあり余る癖に吝くさくて、三年いても前垂一つ私の物と言って拵えてくれたことせえなかった。田地もあったが、種馬を何十匹となく飼っておいて、それから仔馬を取って、馬市へも出せば伯楽が買いにも来る――。」と、母親は重い口で、大構えなその暗い家の様子を話した。お庄は、そんなところにもいたのかと思って、口に泡をためている母親の顔を瞶めた。

「その家じゃ機もどんどん織るし、飯田あたりから反物を売りに来れば、小姑たちにそれを買って着せもしたが、私には一枚だって拵えてくれやしない。万事がそれだで私も欲しくはなかったけれど、いい気持はしなかった。それで初産の時、駕籠で家へ帰ったきり行かずにしまったというわけせえ。」

「その人はどんな人さ。」

「どんなって、馬飼うような人だで、それはどうせ粗いものせえ。それでも気は優しい人だった。今じゃ何でもよっぽどの身上を作ったろうえ。私はその時分は、身上のことなぞ考えてもいなかったで、お産のあと子供が死んでから、どう言われても帰る気になれなかった。