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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

そこを出たのは、もう日の暮れ方であった。

叔父がまた新たに成り立とうとしている会社のことで、家で仲間と相談会を開いていた。叔父は真面目な他の会社などへ勤めて、間弛っこい事務など執っていられなかった。子供に続いて、妻が長患いのあげくに死んでから、家というものを、あまり考えなくなった。それだけ心が安易にもなっていたし、緩んでもいた。

しばらく絶えていた烏森の方へ、叔父はまたちょくちょく足を運び始めた。家にいる時は、寝ても起きても新しく企てられた会社のことを考えていた。

「どんな向きの会社だか知らないけれど、そんなことをやりはねて、また失敗るようなことがあっては困るでね。それよりかやっぱり口を捜して、月給を取っていた方が気楽のように思うがね。」母親は時々弟に頼むように意見をした。これという資本もない考案中の会社が、どうせいかさまなものだということが、母親の頭脳にも不安に思われた。

「まあ黙って見ておいでなさい。私も今となって、不味い弁当飯も食っていられないで。」

石川島へ出ている時分セメントの取引きをして親しくなった男や、金貸しや地所売買の周旋屋をしている丸山などと一緒に叔父はその会社を盛り立てようとしていた。