Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

この家へ、糺や繁三と一緒に、正月カルタを取りに行った時、女はしみじみした調子でお庄に縁談を勧めた。

「どこか堅いところへ速くお片着きなさい。やっぱり商売屋がいいんですよ。商いは何といっても強ござんすからね。」

女は父親の死ぬ間際に、質に入っている着物が出せなくて、見舞いに来ることも出来ずにいた時の切なかったことなどを、また新しく語りだした。昼間うるさく借金取りに襲われる画家は、夜戸締りをしてから、やっと落ち着いて画板に向うことが出来た。幾晩もかかってその絵が出来揚ってから、久しぶりでようやく父親を見舞ったころには、病勢がもうよほど進んでいた。女の体は、それきり実家に押えられてしまった。

眼鏡屋の話は、その晩も母子の口から言い出された。そこはかなりに古い店で、財産と言うほどのものもないけれど、子息は小さい時から大事にして育ててあったから、世間摺れのしているようなこともないし、母親は少しは芸事なども出来て、気爽な女だから、そんなに窮屈な家ではなかろうということであった。

磯野との関係を深くも知らないこの母子の前で、お庄は応答のしようもなかった。纏まって何一つ躾けられたことのない体で、そんな母子のなかへ入って、日が暮せそうにも思えなかった。