Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

もう少し。」と言って、院長は子供の腹工合を撫でて見ながら、

「予定より少し長くなったが、今度はもう大丈夫――随分苦しかったな。」と笑いながら引きあげた。

それから二、三日も経った。後はしばらく通うことにしてとにかく夫婦は病院を引き払うことにした。その日は朝から、二、三日降り続いていた天気があがりかけて、細い雨が降っているかと思うと、埃のたまった窓の硝子に黄色い日がさして来たりした。

「今日退院しよう。」

笹村は昼飯を喰ってから間もなく言い出した。もう見舞いに来る人も少くなった病室に、子供は配われたウエーファを手に持ったまま、倦み果てたような顔をして、ベッドに腰をかけていた。家から運んで来て庭向きの窓の枠に載せておいた草花も、しばらく忘れられて水に渇いて萎れていた。

「それじゃ私はちょッと家まで行って来なくちゃ……。」お銀はその不意なのに驚いたようであった。

「家へ連れて帰ったら、かえってずんずん快くなるかも知れませんね。――さあ、それじゃ私行って来ましょう。」

そう言ってお銀は髪など撫でつけながら、病気が恢復期へ向いたころに、笹村が買物のついでに、淡路町の方で求めて来た下駄をおろして、急いで出て行った。