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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

時々悪寒もした。笹村は長いあいだ四畳半に閉じ籠って寝ていた。そして障子の隙間から来る風すらが、薄い皮膚に鋭く当った。

「とうとうこじらしてしまった。」笹村は痩せ細った手を眺めながら、憤れったそうに呟いた。

「こんな物が来たんですよ。」

お銀はある日の晩方に、鏡台の抽斗から一枚の葉書を出して、笹村に見せた。その葉書は磯谷から、いつかの大工の女房になっているお針の女へ当てたものであったが、書中にお銀の今の居所が尋ねてあった。その意味では、お銀がとうとう笹村のところに落ち着いたことを知らないらしかった。

笹村は拙いその手蹟や、署名のある一枚の葉書に、血のむず痒いようななつかしさを覚えた。

「へえ。じゃまたお前に逢おうとでも思っているんだね。」

「そんなことかも知れませんよ。あの男は、一旦別れた女を、一、二年経つとまた思い出して来るのが癖なんです。今は何かあるかないか解りませんけれど、一人決まった女と関係していると、ほかの女のことが、やっぱり気になると見えるんですね。そして先方の忘れた時分に、ふっと逢いに行って謝罪ったり何かするんです。妙な男ですよ。」

「面白いね。