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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

六

傍にお庄兄弟が、消し炭の火を吹きながら玉蜀黍を炙っていた。六つになる弟と四つになる妹とが、附け焼きにした玉蜀黍をうまそうに噛っている。父親はお庄の真赤になって炙っている玉蜀黍を一つ取り上げると、はじ切れそうな実を三粒四粒指でって、前歯でぼつりぼつり噛み始めた。四方はもう暗かった。薄寒いような風が、障子を開けた縁から吹いて来た。母親はそこにいろいろな物を引っ散らかしていた。

「日の暮れるまで何をしてるだか……。」と、父親は舌鼓をして、煙管を筒から抜いた。

「何かやり出せア、それに凝って、子供に飯食わすことも点火すことも忘れてしまっている。」

母親は急に出ていたものを引っ括めるようにして、「忘れているというでもないけれど、着せる先へ立って、揚げが短いなんて言うと困ると思って。」

六

丑年の母親は、しまいそうにしていた葛籠の傍をまだもぞくさしていた。父親が二タ言三言小言を言うと、母親も口のなかでぶつくさ言い出した。きちんと坐り込んで莨を喫っていた父親が、いきなり起ち上ると、子供の着物や母親の襦袢のような物を、両手で掻っ浚って、ジメジメした庭へ捏ねて投り出した。