Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
がまのち
日本怪談大全 第一巻 女怪の館
田中 貢太郎
Lesen Sie 日本怪談大全 第一巻 女怪の館 (がまのち) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.678 Zeichen · 394 Bildschirme
「児がいちゃ、じゃまっけだから、あっちへやりましょうよ」
それは二人でいるにこしたことはなかった。女は少女だちにつらつらと眼をやった。
「汝だちは、あっちへいらっしゃい、こんな処を見せたくないからね」
少女だちは黙っておじぎをして起った。起ったかと思うと鳥の羽ばたきをするような恰好をした。広巳は眼を見はった。少女だちの姿はみるみる鳶くらいの鳥になって、室の中から外へ出てしまった。それは広巳が八幡祠頭で見た鵜そっくりの鳥であった。広巳はぞっとして女のほうを見た。女は小さくなって恰度内裏雛のような姿を見せていた。
「わっ」
広巳は一声叫んで逃げようとした。
「おい、おい、おい」
広巳の体は忽ち何人かに押えつけられた。
「いけねえ」
広巳は揮り放して走ろうとした。相手は手を放さなかった。
「おい、山田君、どうした、しっかりしないのか、夢を見てるのか」
夢と云う声がはっきり頭に響いた。広巳はびっくりして眼を開けた。広巳は道傍に積んだ沙利の上に寝ている己を見いだした。
「どうした、山田君、どうしたのだ、こんな処に寝て」
そこには微紅い月があって一人の壮い男が己の肩に手をかけていた。