Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
がまのち
日本怪談大全 第一巻 女怪の館
田中 貢太郎
Lesen Sie 日本怪談大全 第一巻 女怪の館 (がまのち) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.678 Zeichen · 394 Bildschirme
※
長吉はまた手を揮った。
「お鶴、まあ、これ、みっともない、そ、そんなことを云うものでねえ、みっともない、他へ聞えるのだ」
「聞えたっていいわよ」
「いいことはねえ、他に笑われる、そんなことを云うものでねえ、だいち、親子が喧嘩するなんて、みっともないことじゃ、やめろ」
「やめないわ、わたし、あんなことを云われて、親だって何だって、承知しないから」
「そりゃ、いけねえ、みっともない、いけねえぞ」
お鶴は何と思ったかふいと起った。
「こんな家なんかに、何人がいるものか」
長吉はもてあました。
「お鶴、お鶴、そんなことを云うものでねえ、これ、お鶴」
「いやだよ、こんな家に何人がいるものか」
お杉は平気な顔をして酒を喫んでいた。
「へッ、お嬢さんの御立腹か、いやならどこへなりといらっしゃいませだ」
お鶴はもう歩いていた。
「往ってやるとも、こんな家に、何人がいるもんか」
長吉はお鶴を追っかけるように体を浮かしたが、さすがに起っては往けなかった。
「これ、お鶴、お鶴」
※
お鶴はもう次の室へ姿を消して往った。お杉は酒を注いでいた。
「おまえさん、いいよ、出て往きたけりゃ、出て往かすがいいよ、好きな男の傍へでも往くだろうよ」