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Japanische Klassiker mit Furigana

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まつのやろはち

松のや露八

吉川 英治

Lesen Sie 松のや露八 (まつのやろはち) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.597 Zeichen · 253 Bildschirme

Aozora Bunko

三

――舎弟に恥じたまえ。入江道場の模範生じゃないか。……そうだ。舎弟といえば、榊原健吉を君は知っているか」

「知ってる……」

「怒っているそうだ」

「誰に」

「君にも、舎弟にも」

「お蔦と手を断る際に立ち会って、その後また、男女がああなったから、俺に怒る筋はあるが、八十三郎へは何でだろう?」

「公憤だ。あれは、頑固な佐幕方で、勤王派の者といえば、往来でも鐺を上げて挑んでくる。懇意な小林鉄之丞から頼まれたのか、自発的に申し出たのか知らぬが、逃亡した八十三郎の討手を引き請けて、何でも、近いうちに旅立つという噂もある……」

腕と腕を拱んだまま、二人は肩を並べ、そこの石段を数えるように降りていた。

三

一ツ橋慶喜は、摂海警備視察という触れで、十二月には、入洛の予定だった。

公用人の平岡円四郎の前発は、その旅館の準備やら、公卿方との意志の連絡を、慶喜の着京前に工作しておくためで、渋沢栄一もまた、円四郎の仕事を向うで助けるためと、危険な江戸を避難するためと、双方の利で、供の端に尾いて立ったのだった。

家臣でもない渋沢を、何で平岡が庇護したり、藩務の助手同様に使ったりしているのか、怪しむ者もあったが、平岡は主人の慶喜に対しても、