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Japanische Klassiker mit Furigana

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えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme

Aozora Bunko

そのつもりで、ゆっくりと今日はひとつ……」

盃をとり直して、こういった客なる者は、日本左衛門に先生金右衛門の二人でありました。

熱海街道をひきあげて来る途中――かの相良金吾と物別れになり、その揚句に、根府川番所の役人に陸と船手から囲まれて、一味ちりぢりバラバラ、ようやくのこと、小舟で逃げのびた二人は、その後、江の島あたりに潜伏して、しばらくほとぼりを冷ましていたものと見えます。

また。

この厚木に店を構え、煙草の荷元として、かなり手びろく商いをしている秦野屋九兵衛も、実は、前身でなく現在においても、金箔付の白浪なので、この辺のことは、くどく聞くまでもなく、四、五杯の盃をやりとりする雑談の間に察して、

「そうか。じゃあ、江戸表は鬼門だし、東海道筋にも落着いてはいられまい。店の奉公人たちには、巧くいいくるめてあるから、その窮屈さえ忍べるならば、いつまでも、滞留していて貰いたい」

「で、おれ達は、どういう触れ込みになっているのかな?」

「番衆町の岩波様っていうことに話してあるんだから、万事、店の者にはそのつもりで、ソツのねえように、芝居気を持っていてもらわないと困る」