Japanische Klassiker mit Furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme
「これ、召使いども、当家の亭主が居たらこれへ出してくれ、拙者は拝島の関久米之丞と申すものだ」
こんな所へ来てまでも、野侍を剥出しに物をいう久米之丞の身ごなしが、一緒に来た月江には、ひどく不快に感じられます。
で、黙ってそばに腰掛けていますと、
「番頭、これ、亭主は居るのか居ないのか」
と、久米之丞はいよいよ月江の嫌いな濁す声で、
「少々取りただしたい儀があって、わざわざ狛家のお嬢様同道でまいったのじゃ」
「只今。……ええ只今主人に申し告げておりますから、少々これにて」
何の用事かと驚いているらしい手代や小僧が、しきりに敷物をすすめ煙草盆を出し、二人の姿をじろじろと帳場の隅から眺めている。
まもなく、それへ来た田能平の主人。
質物を持って来る客出入りに都合がわるいと考えましたから、上へあげて、久米之丞が話し出す用件を神妙に聞き終りました。
すぐ頷けた様子で。
「なるほど、仰っしゃるとおり、ちょうど今日の午頃、そういう女の方が見えました。……左様で、年は十八か九、鼻の高い、眼の鈴のように張った、どうしてなかなか美い女でございました」
「して、当家へ参った用向きは?」