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Japanische Klassiker mit Furigana

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かいじょうのみち

海上の道

柳田 国男

Lesen Sie 海上の道 (かいじょうのみち) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.344 Zeichen · 353 Bildschirme

Aozora Bunko

ただしニライスクという言葉は、伊平屋ばかりでなくまた宮古にも八重山の諸島にもあって、それが往々にして地底のごく深い処を、意味するというのは事実である。たとえば八重山ではこの世の始めを説くのに、最初にニライスクからアマンすなわち寄居貝が飛び出し、その次に人間の男女が出てきたというなども、洞窟か自然の割れ目かは知らぬが、とにかくに大地の続きであって、海の外からではなかった。ニルヤの言い伝えなども、凡眼に見えぬ沖の小島のようにも言えば、また時あっては蒼海の潮を押し分けて、水底にいわゆる可怜小汀(うましをはま)の真砂を踏んだと説く場合もある。水陸のけじめは表辺のみで、下に行き通うものという観念を、我々は持っていたのかもしれない。人が瓠やうつぼ舟に乗って、浪に漂うて浜に寄ったという東方の昔語りは、しばしば桃太郎や瓜子姫のごとき、川上から流れ下るという形に変り、深山の洞や滝壺には、美しい竜宮の姫神の常住を説くものが稀でない。しかしそういう話は気をつけて見ると、どれも是もみな水に属していて、水がこの大地の内と外を、絶えず行き巡っているという事実から、導かれた想像とも見ることができる。