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Japanische Klassiker mit Furigana

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かいじょうのみち

海上の道

柳田 国男

Lesen Sie 海上の道 (かいじょうのみち) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.344 Zeichen · 353 Bildschirme

Aozora Bunko

二二

ところが南方の暖地帯では、降雨がほとんと唯一の灌漑法であって、たまたま雨量の乏しい年に遭うと苦労をし、百方を講じて蒸発と吸収とを防止する。日本の稲作作業の中において、畦塗り底堅めに格別の注意を払うのは、事によると以前もっと南方の低地にあって、降雨をただ一つの力にしていた余習かも知れない。そう思ってみると雨乞の行事なども、日本ではあまりにも重要視せられている。

二二

日本の稲作灌漑様式は、その発達の跡に鑑みて、明らかに四段階に分かれており、しかも現在なおこの四つの型が併び存している。簡単にこれを解説すれば(一)は地方の書に天水場とあるもの、即ち小さな低い島々などの、雨より以外に水を与える方法の無い、いわば天然の力に任せるものである。(二)にはいわゆる清水掛り、すなわち筑波嶺の雫の田居などと称して、山から絞り出す僅かな流れを利用するもので、源頭の小山田というものから始まって、ごく僅かな傾斜をもって広々と裾を引くもの、古い土着の名残を留めた昔なつかしい好風景の地であるが、過度の拡張によって次第にその水の不足を感じやすく、ことに林相の零落が目に立つようになると、雨乞の鉦太鼓が一段と耳に響く土地柄でもあった。