Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Lesen Sie 海上の道 (かいじょうのみち) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.344 Zeichen · 353 Bildschirme
六
作職に障りしょんな
願ひをつと
と高く唱えて、祈願をするような慣習もあった。ウンジャガナシの名の意味はもう今日は明らかでなくなった。国頭方面では海神がウンジャミだから、事によるとその語音の残留かもしれぬ。海鼠のウンネジンとは直接の関係はなくとも、なおその系統を遠ざかってはおらぬと思う。
六
奄美大島の農民たちが、是ほどにもひどい毎年の害に苦しみながら、なお鼠に対して尊敬の意を失わず、かなしの語をつけてこれを呼ぶばかりか、一年のうちに少なくとも一日、通例は旧八月以後の甲子の日をもって、鼠のための物忌の日とし、鼠という語を口にしないのみか、もしかその姿を見れば害があると信じて、終日野原や畠へも出ずにいたというのは、何か根原によくよくの理由があって、それがもう記憶の外になりかかっているのである。かつては鼠が神山の茂みに住んで、村の生業を荒さずにおられた時代が、あったことも考えられるが、そういう平和な対立の間からは、なお是だけの畏敬の念は生まれなかったろう。ハブという毒蛇の場合にも見られるように、むしろ、稀々に意外な暴威を振うのを実験した者が、これを神秘の力に帰するようになったので、他所の飢えたる鼠の群が、海を渡って入ってくる時などに、とくにこの信仰は伸び拡がったのではないかと思う。