Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme
昨夜奴さん確かにどこへも出なかった。僕は君達の会話を立聞きしていたが、あのA新聞の記者が偽写真でも作ったのでなければ、幽霊男の存在は確実になった訳だ」
「偽写真でないことは一見すれば分るよ」警部は面喰って答える。「それに、昨夜二時頃、マグネシウムを焚いたことは、宮崎家の召使にも気づいたものがあって、間違いはない。……だが驚いたね、君、あすこの社員なのかね」
「ウン、まだ入社して半月にもならない。だが、紹介者がいいので、社長すっかり信用してしまって、僕が宿に困っている体を装うと、当分家へ来て居給えという事になったのさ」
「で、愈々君も疑いがはれた訳だね」
「ウン、この目で見ていたんだからね。だが実に不思議だ。どうして、そんな同じ顔の人間が出来たのだろう。古今東西に例のないことだ。君にしたって、僕が品川の一人二役を疑ったのを無理だと思うまい」
「思わないとも。実はさっき、そのことを総監から伺って、君の明察に感じ入った程だ」
「恐ろしいことだ」明智は心から、恐ろしそうに云った。彼の如き人物には珍らしい言葉である。
「波越君、これは決してただ事ではないよ。数百年数十年の伝習が作り上げた人間の常識だ。