Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
「どんな事を言ったか知ってるだろう」
「何でも、芝居のせりふのような事を申しましたよ。――親の敵権太左衛門、ここで逢ったは百年目――とか何とか」
「それは斬られた方の巡礼の方だな」
「ヘエ――、すると、虚無僧は黙って引っこ抜いて斬りつけました」
「黙って?」
「何にも言わなかったようでございます。巡礼は少し見当が違った様子で竹光で受けましたが、虚無僧のは真刀だったとみえて、竹光は一ぺんに切れて、巡礼の肩先へ斬りつけました」
「フム」
「巡礼は驚いた様子で、――手前は何だ、――人違いなら、人違いと言ってくれ――と逃げ腰になりましたが、虚無僧は追っかけて力任せに突いたとみると、巡礼はあの通り胸をやられて、材木のように仆れました」
「…………」
「お茶番の積りで見物に寄って来た人達も、このとき少し変だわいと思った様子でしたが、気のついた時はもう、虚無僧は逃げてしまって、間もなく、六部の方が来てびっくりした様子で介抱しているところへ、女形の方や、いろいろの方が駆けつけ、それからお役人様方が見えました。ヘエ」
茶店の老爺の話は思いの外井然としております。
「その虚無僧は、この人とは違うのか」