Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
七
が逃がしてやった、――押入の中の金――、待てよ」
「親分」
ガラッ八は平次の独り言が少し不気味だったのでしょう。
「待ってくれ、俺は考え事をしているんだ、――五百何十両は大金だ。尾羽打枯らした痩浪人が持っているはずはない――、それを見せびらかして、平気でいたのは、自分が盗った金じゃないからだ。第一、曲者の履いていた、裏金を剥いだ雪駄が洒落過ぎている――」
「…………」
「小田巻直次郎は、何だって夜中に飛び出したんだ、――毒を盛られて斬られて、犬の首とすげ替えられたのは、よっぽど相手に怨まれた証拠だ――怨まれてもいいほどの事を相手にしていたのだろう、――身分のある相手の首根っこを掴んで五百何十両と吐き出させたとしたらどうだ――解ったッ」
「親分」
「解った、八」
平次は勃然として起ち上がりました。
七
「江戸中の雪駄直しを捜して歩くなんて、俺はなんて間抜けなんだ、――支配頭へ行って訊けば、一ぺんに解るのに。なア八、気の毒だが、近頃大金を握って江戸を売った雪駄直しは無いか、――工面がよくなって、神田から他の稼ぎ場へ廻った奴はないか、大急ぎで訊いて来てくれ。お上への奉公だから、隠しちゃならねえ――って言うんだよ。