Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

それも心易いというだけで研屋に貸すのは、何か事情がありそうにも思えるのでした。

「ところで、あの石川さんの頼んだ短刀はいつ出来上がったんだ」

「一昨日でございます」

「それからもう一つ訊くが、――遺書のことは屡々聴いたことだろうな」

「ヘエ――」

「上様御佩刀の彦四郎貞宗を盗まれたというのは、いつのことだ」

平次の間はようやく核心に触れて行きます。

「そんな事は一向に存じません」

「何?」

「遣書のことを聴いて、びっくりしているだけでございます。もっとも旦那がお申付けで、彦四郎貞宗の偽物は作りましたが――」

「それはいつのことだ」

「去年の暮でございます。長目の刀を摺り上げて、偽の銘まで切らせました」

「拵えは?」

「鞘も柄も目貫も鍔も、旦那がどこかからお持ちでございました」

「フーム」

平次は唸りました。

番頭の言うことが本当なら、偽の貞宗は研屋の手で作らせたが、盗まれたという刀の鍔や柄や鞘は五兵衛がどこからか持って来たのです。

それが新しく拵えたものでないことは、玄人の番頭がよく見ていたことでも証明されるでしょう。

事件の奥底は、これで際限もなく深くなって行きました。