Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
で、思わず側の箱から伝之助の剃刀を取上げて、万兵衛の頸筋を切った、――お前はすぐ飛出した。まさか万兵衛が、あんな創で死ぬとは思わなかったろう――」
「いえ、――死んでくれればいいと思いました」
お藤は始めて口を開きました。
「よしよし、それならそれにしておこう、まもなく死体が見つけられると、お前は逃れるだけ逃れようと思った。――気が付くと後ろから切った時、万兵衛が振り返ったので、お前の髪へ少しばかり返り血が掛った。あの騒ぎの中に、お前は髪を洗ったろう、お前の髪が濡れているので俺は気が付いたよ、が、お前はどう見ても悪人らしくはない」
「…………」
「俺はわざと、いろいろの人を疑った。伝之助が危なくなるとお前はたまり兼ねて飛出して助けた」
「…………」
「番頭の文次が危なくなると、またじっとしてはいられなかった――お前は自分の罪を人に被せることの出来ない人間だ」
「…………」
「お直が疑われた時は、お前はお直と一緒に、裏口で四半刻も話していたと言った、が、あれは嘘だ。お直はやはり自分の部屋にいたが、俺に問い詰められると、誰も見ていた者がないので言い訳が出来なかった。