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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

三百両の金はとうに費ってしまったでしょうが、久離切った兄のところへ顔を出すのがおっくうで泉屋さんを困らせているのかもわかりません」

「泉屋一家を荒しているのが、どうして弟の宗次と解ったのだえ」

「それでございます、親分さん、泉屋一家ばかり狙うのは、縁談の事で怨んでいる、弟の外には思い当りません、――それに、昨夜は私のところへも押込んで、手文庫から五十両ばかりの金を持って逃げました」

「それが弟の宗次だと言うのか」

「宗次の外に、手文庫の隠し場所を知ってる者がありません」

宗太郎の言うのは、何となく纏まりがありませんが、それでも愚痴っぽい繰言の中にも、次第に筋道が立って来ます。

「お前さんのところに雇人は何人居るんで?」

「番頭は通いでしたが、これは半月前に止めさせました。あとは小僧が一人、下女が一人、私と三人暮しでございますが、みんな早寝の早起きで、泥棒の入ったことなどは、誰も知りません」

「フーム」

平次はもう一度腕を拱きました。

「それでは親分さん」

宗次は帰りかけましたが、平次の六つかしい顔を見ると、立上がり兼ねてモジモジしております。

「たった一つ訊きたいが、お前さんの弟は、お前さんによく似ているだろうね」