Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

「それほど大事な品を?」

「御参覲の度毎に、御国元から江戸へ御持参になりますが、江戸御屋敷には御宝蔵がございません。万一の場合の用意に御手文庫に入れたまま、殿の御側に備えさせられます」

「鍵は?」

「年に一度、公儀の御品調べがあり、外に馬遠の軸物、砧青磁の香炉、聖茶碗などと共に差出し、御調べ済みの上、元の御手箱に返したのが、二た月ほど前、鍵は私の兄、側用人桑原伊織が預りますが、何かの都合で殿へ差上げた時、ほんの半日だけ、御寵愛のお銀の方に預けられた事があるとお側の者が申しております」

「御手箱には変りはないでしょうな」

「何の変りもございません」

「すると、桑原伊織様か、殿様か、お銀の方か、この三人のうちの一人が取出されたというのでしょう」

「殿は何にも知らぬと仰せられます、――兄は藩中第一の正直者で、これも嘘偽りを申すはずはございません」

「それではやはりお銀の方が隠したという事になるわけで」

「兄桑原伊織が再三掛け合いましたが、お銀の方親元源太郎は、奥方の心が柔らいで、お銀の方がお屋敷に召し還された上探して進ぜよう――という傍若無人の返事でございます」

「フーム」