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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

「あんなのは大概善人さ」

「河内屋から毎月仕送らせて、朝から晩まで呑んでいるようじゃ、善人らしくはありませんぜ、親分」

「それに、あの内儀は確り者だ」

「甥ぐらいは殺し兼ねない女だ」

二人はそんな事を言いながら、馬場要の浪宅の生垣の外に立っておりました。

「八、先刻のように、表から行ってみな、俺は裏の方から入ってみる」

「気が進まないね、親分、――洒落の解らねえ人間が揃っているから、――何をやり出すか」

そう言いながらも八五郎は、素直に表から案内を乞いました。

が、その声も終らぬうち、

「無礼者ッ」

横合から白刃が飛んで来たのです。

「あッ」

驚いたガラッ八、四つん這いになって門の外へ飛出すと、後ろから馬場要。

「――生垣の中でみんな聴いたぞ、――甥ぐらいは殺し兼ねないとは何事だ、――甥は殺さぬが岡っ引なら殺してみせる、それへ直れッ」

「あッ、御勘弁」

ガラッ八、この時ほど驚いたことはありません。這々の体で一丁ばかり逃げ延びると、夕靄の中には親分の平次、ニヤリニヤリと笑って迎えるのです。

「八、面白かったな」

「あ、親分、あれを見たんですか」

「見たわけじゃないが、生垣の中で、馬場要は植木の手入れをしている様子だったから、いずれ唯では済むまいと思ったよ」