Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十四)雛の別れ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.139 Zeichen · 233 Bildschirme
それは実に一瞬のできごとで、平次もガラッ八も、留めようもない凄まじい破局だったのです。
*
それから一と月余り経ちました。
「八、嫌な捕物だったな。――でも、岡崎屋の若旦那が潮来から帰って来て、房州からお文を呼寄せ、嫁にする気になったのは嬉しいことだよ。亡くなった主人の遺言状を見付けて、それを支配人に気取られないようにいろんな物を隠して用箪笥の鍵を守り通したのは、ちょっと細工すぎたが、俺は近頃あんな良い娘を見たことはないよ」
平次は岡崎屋の後の始末を噂に聴いて、つくづく八五郎にこう言うのでした。
「八の嫁にも、あんな娘を欲しいなア。どうだお静、お前の方に心当りはないか」
お勝手で働いている、まだ若くも美しくもある女房に、こう声を掛ける時は、平次の心持が一番和やかで暇な時だったのです。