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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十四)雛の別れ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.139 Zeichen · 233 Bildschirme

Aozora Bunko

五

「謝った、親分。言いますよ、みんな申上げますよ」

ボケ茄子の長兵衛は、他愛もなく兜を脱いでしまいました。

その白状によると、娘が井戸の茶碗を持って来たことも事実、素姓も家も教えなかったことも事実ですが、見掛けよりも賢そうな長兵衛は、最後に茶碗を受取って帰る娘の跡をつけて、その家を突き止め、その入口に坐り込んで五両という口留料をせしめて来たというのです。

「太い奴だが、次第によっては許してやる。案内しろ」

「ヘエ――」

否も応もありません。平次とガラッ八は長兵衛を引立てて源助町まで飛びました。今度こそは一挙に事件の謎が解けそうです。

五

平次の意気込みを裏切って、そこに待っていたのは失望だったのです。

訪ねて行ったのは源助町の裏長屋で、見る影もない貧しい調度の中に二十一二の――娘というにしては少し薹が立ちましたが、この上もなく上品な女がたった一人、淋しく暮しているのでした。

平次とガラッ八は飛び込みざま茶碗のことを訊くと、

「やはり知れましたか、――それでは何もかも申上げます。お聴き下さいまし」

娘の話は長いものでしたが、かいつまんで言うと、この娘はお袖といって、兄の彦太郎と二人は、大坂の名ある大町人の子に生れ、かつては人にも羨まれる栄華も見ましたが父親が骨董に凝りはじめ、巨万の身上を費い果し、死んだ後に残ったの