Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十四)雛の別れ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.139 Zeichen · 233 Bildschirme

Aozora Bunko

五

旦那のお考えはどうです」

「そいつは判らないね。――だが、お絹さんは下手人にしては綺麗過ぎるよ、ハッハッハッ。そんな事を言ったら、玄人に笑われるだろう。それに、自分の使った短刀を、わざと見えるように土蔵の側の川の浅いところへ投り込む奴もあるまい」

「なるほどね」

平次は早くも見破ったことですが、左陣の話を聴くと、平次は今さららしく神妙に感心して見せるのでした。

「だが、お半も気の良い女だ。恩人を殺すはずもないように思うが――」

石巻左陣は内職の占いをする時のように、尤もらしく首を傾げるのです。

五

番屋へ行ってみると、お半はすっかり潮垂れて、運命を待つ姿でした。その側で口書きを取っているのは、得意満面の三輪の万七、お神楽の清吉。

「お、銭形の、御苦労だね」

こういった調子です。

「三輪の兄哥、八の野郎がとんだ縮尻をやったそうで、面目次第もないが。――お半の方は白状したかえ」

平次はひどく下手に出ました。

「しぶとい女でね、判り切ったことをまだ白状しねえのさ。お絹の嫁入り道具の中から、短刀を持出せるのは、奉公人じゃあるまいから、まずお半に決ったようなものだ。それに、あの晩おそくお絹が帰ってから、土蔵の中へ行って染五郎に逢ったお半は、ひどくソワソワしていたそうだよ。