Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十四)雛の別れ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.139 Zeichen · 233 Bildschirme
四
「もういい、八」
「どうしました親分」
「それが本当なら俺は振り出しからやり直しだ。大変なことになったぞ、八。お前も考えてくれ」
平次は深々と腕を拱くのでした。
四
「親分、するとどういうことになるでしょう」
ガラッ八は鼻の穴を大きくするだけのことで、大した思案が浮びそうもありません。
「茶碗の方から当って見る外はあるまい。神明様の夜店の地割はどこでするか、訊いて来てくれ。それから、その井戸とかお濠とかの茶碗を持っていた道具屋を突き止めるんだ」
「そんなことならわけはありません」
ガラッ八は飛び出そうとするのです。
「待ってくれ、お前を待っているのも気がきかない。俺も一緒に行こう」
お弓の始末を人に頼んで、平次とガラッ八は芝に向いました。
手順をふんで、古道具屋を探し当てたのはその日の夕方。新網の裏長屋に、長兵衛という名前だけは強そうなボケ茄子のような親爺を訪ねると、
「あ、あの茶碗ですか。あれはもう返してしまいましたよ。夜店へ出して五十両じゃ、売れる道理はありません。あんなのを年に二つ三つは手掛けますが、みんな偽物ですよ。へッへッ」
そんなことを言って、慾が深そうにヘラヘラと笑うのです。