Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme
二
存分に脅かして、町内の娘達をキャッキャッと言わせようという計画です。
二
百物語は、面白可笑しく進行しました。町内の話上手が、次から次と、急拵えの高座に上がって話し、話し終ると、小僧が十基の燭台に点けた蝋燭を、一つずつ消しますが、始めのうちは、その計画の物々しさと、話の馬鹿馬鹿しさに、二た部屋に溢れる聴き手も、ただもうゲラゲラと笑うだけです。
席の真ん中には、主人の祐吉が、女房のお小夜とそれに番頭の理三郎と野幇間の与作を引付け、大して面白そうもなく聞いております。怪談は三つ、五つ、七つと進みました。あと燭台の灯が二つという時は、さすがに不気味さが加わって、もうゲラゲラ笑う者もありません。
二つの灯のうち一つが消されると、残るのは、高座の右の灯が一つだけ、聴衆はさすがに固唾を呑みました。
「えー、手前の話は青葉ヶ池の怪談、三つ巴の生首が飛んだという恐ろしい因縁話、――これは師匠から厳重に申渡された封じ話だ。この話をすると、何かキッと不思議なことがある」
「…………」
聴衆は完全に牽付けられました。与作の話は、まことに荒唐無稽のものですが、子供達や女どもにとっては、話の真実性などは問題でなく、たった一つ残った燭台の消えるのと、その後にどんな事が起るかの、好奇心と心配で一パイだったのです。