Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme
七
七
「親分、いろいろのことが判りましたよ」
いそいそと迎えてくれたのは八五郎でした。
「どんな事が判ったんだ」
「左太松は、若主人の祐吉を強請っていたことが判ったんで」
「フーム、そいつはありそうな事だな」
二人はグルリと裏へ廻って、ガラッ八の口は平次の耳に囁くのです。
「何でも、祐吉が跡を取ってから、三百や五百の金は左太松へやったはずだって」
「誰がそんな事を言うんだ」
「奉公人同士はそんな事ならすぐ嗅ぎつけますよ」
「フーム」
「それから、お国と甲子太郎が、納戸で逢引の約束をしていたのを、小僧が聞いたかも知れないと、番頭が言っていたでしょう」
「ウム、それがどうした」
「小僧のうちには、若主人の間者をつとめているのがありますぜ」
「誰だ、そいつは?」
「それが解らないんで」
八五郎の探索もここまで来てハタと行詰りました。
それから一人一人当ってみましたが、何の得るところもありません。ただ、梁を通して降りて来た綱を、下で待ち受けた下手人が、咄嗟の間に罠を拵え、それを幽霊になった左太松の首にはめ込んで、二階へ合図をしたということが解っただけです。罠はなかなか巧妙に出来ておりますから、それを闇の中で咄嗟の間に拵えるのは、容易ならぬ手際を要するわけです。