Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

「ごく良い唐墨を使っている人間の仕業だ、――それッ」

指した縁側には浅井朝丸が眼を光らせているのでした。

「野郎ッ」

飛付く八五郎。

「無礼者ッ」

一閃、危うく身をかわした八五郎は、浅井朝丸の二度目の襲撃を除ける暇もありません。

「あッ」

縁側から足を踏み外して、もんどり打って庭へ落ちるのを、浴びせて一と太刀。

が、それは平次の投げ銭に封じられました。

「えーッ」

肘へ一つ、頬へ一つ、ひるむところを、飛込んだ平次は、猛烈に体当りを一つくれると、浅井朝丸の身体は朽木のごとく庭へ落ちます。

「待ってました」

飛付いた八五郎、こんどは用意の縄でキリキリと縛り上げてしまいました。

*

「親分、変な野郎がいるもんだね」

帰り途、ガラッ八は平次の説明を誘いました。

「あれは本当の悪党さ、――自分で謎の呪文を書いておきながら、用人に、野馬台の詩みたいだ――って言ったそうだ。誰かに読んで貰わなきゃ困るが、自分で読んじゃ拙かったのさ。幸い俺は、辻講釈で聴いて、吉備真備が蜘蛛に教わって、野馬台の詩を真ん中の一字から――東海姫氏の国――と渦巻形に読んだと知っていたから読めたのさ」