Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme
妻君「それは乾杏を煮て拵えたのです。舶来の上等か信州物の上等で色の柿色のような透き通るような綺麗な柔いのでなければいけません。色の黒ずんだ硬いのではいけません。その上等の乾杏を鍋へ入れて沢山の水にして弱い火で二時間ばかり煮てお砂糖を加えて一時間ばかり煮ますと溶けるように柔くなります。その杏の液を裏漉しにしてゼラチンで寄せたのです」大原「ゼラチンとは西洋膠ですね、先日僕もお登和さんから聞きました」妻君「ハイそうです。ゼラチンを三枚水で濡して柔になった処を杏の液一合へ入て少し煮立ると直に溶けます。それを火から卸して直ぐに葡萄酒を少し加えて四角な鉢へ移して水の中で冷しますと寒い日なら一時間位で固ります。これこそ極く上品なお菓子でしょう」大原「なるほど上品この上なしです。それではこの羊羹をお菓子四色の中に加えて煮た杏を果物四色の中に加えると二色の役に立ちますね」小山「そうし給え、一挙両得だ。時に大原君僕が今妙な菓子を作るから見てい給え。ソラこの通り大きなスプーン匙で米利堅粉を六杯掬うだろう。粉が大サジ六杯だと砂糖が中匙六杯さ、それに塩が小匙一杯にベーキングパウダーが小匙二杯さ」