Japanische Klassiker mit Furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme
馭者 ああん? もっと早くやるか?
壮六 そうだあねえ! 停めてくれろつうんだ!
馭者 わあ?(とラチがあかない)
春子 かわいそうに! お父様、かわいそうだわ!(泣きそうになっている)
勝介 (困って)だが、どこまで走って行くのかね? 馬車の行く方へ行く方へと行くのだから、どうも、きりが無い。(言っている中に、やっと馬車が停って、あたりが静かになる)
春子 坊や、もう駆けるの、よしなさい! 駆けるの、よしなさい!
静かになった遠くの川原で微かに馬のいななく声。
春子 あらら! あの岩の蔭に馬がいるわ! 親馬かしら?
壮六 ああ、おふくろ馬でがす、あれが。なんだ、母親の所へ駆け出したんだ。ハハ! 小僧め、遠っ走りして遊んでいる所へ、馬車を見てたまげちゃって母親の所へ逃げ帰ったんでやすよ。途中でとまらねえわけだ。
勝介 やれやれ! ハハ、たちまち落ついて、親馬の腹に顔をこすりつけている!
壮六 ああやってまだ乳を呑むんでやす。
春子 まあねえ!(涙ぐんだ声)よかったわ! よかった!(ほとんど泣いている)
勝介 やれやれ!
壮六 ハハ、仔馬なんて、みんな、ああでがす。
川原の方で親馬がいななく声。